百合と烏賊

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【読書感想文】20歳の自分に受けさせたい文章講義 

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私がやっている読書感想文シリーズは、読んだ本に対してインプットした内容を

ブログにしてアウトプットし、自らの血肉にしようというコーナーなのだ。

 

アウトプットするにあたって、

 

「完結に」

「わかりやすく」

 

を意識して取り組みたいと思う。

 

【目次】

  

読破難易度

★★(2)(読破ペース1日〜1週間)

 

筆者である古賀史健(コガ フミタケ)氏は、知らない人はいないであろう

「嫌われる勇気」の著者の一人である。

 

ライターや書籍づくりで培ったスキルを生かして、

話し言葉→書き言葉」のノウハウを紹介した本となっている。

 

この本の目的

話せるのに書けない!ということを、解消すること。

頭の中にある、漠然とした考えを文章にすること。

 

つまり、文章力を鍛えることが目的である。

 

書くことは、AIによって代替えできないスキルであり、

業種や職種に関係なく、生涯にわたって身を助けてくれる武器として、

筆者が20歳の時の自分に知らせたかった内容を紹介している本である。

 

内容抜粋

読みやすい文章とはなにか

読みやすい文章とは、リズムはいい文章である。

リズムがいい文章とは、論理的に書かれた文章である。

 

逆に論理的に書きたければ、論理破綻を防ぐことが大切である。

では、文章を書く際、何を意識すれば論理破綻に気づくのか。

 

それは、

 

・接続詞が入るかどうか

 

である。

 

文章の論理的整合は、接続詞によって保たれる。

なので、接続詞を意識すると、論理展開がスムーズにいく。

 

文章の「見た目」のリズムをよくする、3つのルール

文章において、「見てくれ」

もリズムがいい文章を書くのに重要なファクターだ。

 

文字数&文字列が多く、専門用語ばっかの文章は、読む気が失せる。

 

視覚的なリズムを損ねる主な要因は、「圧迫感だ」

そこで下記ルールを守れば、「圧迫感」は解消され、読みやすくなる。

 

①「1行の間に句読点を、必ずひとつは入れる」

 

②最大5行あたりを目処に、改行をいれる

※主張したい文章の前後にも、改行を入れると効果的

 

③ひらがな(白)のなかに、漢字(黒)を入れて強調することをうまく使う

漢字とは、それ自体が太字で書かれているようなキーワードをような役割を果たす。

 

さらに、上記ルールに沿って作成した文章を、後から「音読」するとなおよし

 

詰まったところ、違和感があるところを

修正知ることによって、さらに読みやすい文章が完成する。

 

他にも、論理構成や、文章を書く心構えについて記述しているので、

気になった方は読むことをおすすめする。

 

 

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

  • 作者:古賀 史健
  • 発売日: 2012/01/26
  • メディア: 新書
 

 

 

感想

私が学生時代、本を日常的に読むきっかけをくれた先輩がおすすめしてくれた本だ。

 

20歳ぐらいの若者は、大学の授業や仕事のメールで

文章を書くという機会が増える。

 

タイトルにもある通り、20歳ぐらいに知っておいたら

今後の人生において確かに役に立つと感じれた本であった。

 

また社会人になった今でも、読み返しても日常生活に役立つことが書いてある。

 

これは学生・新入社員向けではなく、

 

「頭の中に言いたいことがあるのに、文章を書こうとすると手が止まってしまう人」

 

にとっての入門書となり得るだろう。

 

一番の気づき

この本から得た最大の気づき・学びは、

 

「5、10年前の自分に向けて、文章を書く」

 

ということだ。

 

あるいは、想定とする読者を、身近な友人にしてもいいかもしれない。

 

ここで自分と制限せずに、今は24歳だから、19歳のteenたちに向けて書こうとすると、

読者の対象範囲が広がり、八方美人的で曖昧な言い方の多い文章になってしまう。

 

なので、「5,10年前の自分」や、「身近の友人」を読者に想定することによって、

よりわかりやすい、より具体的な文章ができる。

 

昔の自分に向けて書いたって、誰の役に立つんだ?

こう思う人もいるかも知れない。

 

しかし、私はあえて声を大にして役に立つと言いたい。

 

なぜなら

 

人間はいつも時代も同じことを考え、

同じことで悩んでいるのではないか、

 

と思うからだ。

 

それは今でも、三島由紀夫ドストエフスキーの小説を読んで面白いと感じ、

平等院鳳凰堂モナリザなどの絵画を見て美しいと思うそれに似ている。

 

時代を超えた普遍的な価値観が存在する。

 

だから、今この瞬間、世界のどこかに「5,10年前の自分」がいるはずである。

 

 

 

世の中には、文章を書く上でのテクニックが複数存在すると思うが、

 

「5、10年前の自分に向けて、文章を書く」

 

という視点を持つことができれば、書くことがずっと容易になるのではと感じた。

 

それでは、また。